皆さんこんにちは!あしにゃんことアシリカです!
私は過去にアイドルマネージャーとして、また新規設立のアイドル事務所ではオーディション審査員も務めた経験があります。
現在はフリーランスのカメラマンとして活動しつつ、エンタメ業界の裏側も見てきた立場から、
声優を目指す皆さん、
そして育成に関わる方々へ、
実践的で信頼性の高い情報をお届けします。
今回は、私が代々木アニメーション学院(代アニ)の学内オーディションで実際に受験し、合格を勝ち取った私の出身声優養成所であるホーリーピークvoice actor’s schoolのオーディション対策を徹底解説します。
あの『ラブライブ!』シリーズの岬なこさんをはじめとするアイドル声優を育成・所属させているこの事務所が、一体どんな人材を求めているのか、私の経験から深掘りしていきます!
ホーリーピークvoice actor’s schoolオーディションの出題内容(2022年度代アニ学内オーディション時)
私が受験した際の出題形式は、一般的なオーディションとは一線を画す、
非常に個性の深掘りに焦点を当てたものでした。
| 項目 | 内容 | 備考 |
| 社長への質問(逆質問) | 応募者から審査員(社長)への質問タイム。 | 必須ではないが、意欲を示す絶好の機会。
これができないことで不合格には直結しない。 |
| 自己PR | 制限時間60秒。
自身をアピールする。 |
個性や熱意をストレートに伝える時間。 |
| 台詞読み | ナレーター系の朗読中心の台本(台詞)読み上げ。 | 男女別で台本が用意されており、台詞選択の必要はなし。
技術よりも「表現力」や「声の魅力」を重視している印象。 |
出題傾向に対する対策:遠慮は無用!全身全霊で挑め!
ホーリーピークのオーディションは、単に「声の技術」を測る場ではなく、
「人となり」と「エンタメへの熱意」
を深く探る場だと感じました。
社長への質問(逆質問)対策:熱意と業界への関心度をアピール
- 意図の把握: オーディションの最初に逆質問の時間が設けられているのは、事務所やエンタメ業界全体に対する応募者の「意欲」と「探求心」を測る意図が強いです。
- 準備すべき質問例: 事務所の今後の展望、所属タレントの育成方針、社長自身の仕事への考え方など、「入所後、自分はどう貢献できるか」という視点に繋がる質問を用意しましょう。
自己PR・台詞読み後の「深掘り質問」対策:自己分析を徹底的に!
- 自己PRや台詞読みが終わった後、社長からの質問が非常に多かったのが特徴です。特に、応募書類(志望動機など)の内容や自己PRで言及した点、そして応募者の個性や趣味に深く切り込む傾向がありました。
- 例:「なぜその台詞を選んだのか(または、何を考えて読んだのか)?」
- 例:「アイドルヲタクはどの現場に行っているのか?」など
対策のポイント
- 徹底的な自己の棚卸しと「言語化」:自分の過去の経験、学歴、趣味、特技、そして声優を目指す動機について、「なぜ?」「そこから何を学んだか?」を明確に答えられるように準備してください。
- 個性を「良い意味で目立つ」まで深掘り:私の場合、「理数系」や「アイドルヲタク」という一見声優とは無関係な点がフックになりました。自分の「異質な個性」を隠さずにアピールし、それがどのように将来の仕事に活かせるかを説明できると非常に有利です。
「全力で振り抜く」姿勢:シンキングタイムもパフォーマンス!
- 「遠慮や躊躇する態度は取らず、恥をかいても良いから思いっきり前のめりで突撃する気持ち」**が試されます。シンキングタイムであっても、下手でも良いから「全力で振り切る」姿勢が重要です。
- これは、タレントとして必要な「泥臭さ」や「度胸」、「常に本気で取り組む意欲」を見られていると解釈できます。
執筆者の所感:女子は気合いを入れて臨むこと!
特に女子の審査は男子に比べてかなり厳しめに見られていた印象があります。
これは、アイドル声優の育成に強みを持つ事務所として、より高いレベルでの
即戦力性やポテンシャル
を求めている傾向の表れかもしれません。
声優養成所・声優事務所が求めていることは何か?
養成所のホームページ及びオーディションの傾向から、ホーリーピークが求めているのは以下の3点に集約されます。
即戦力となる「実力」と「意欲」
- 「実力をその喉に」「プロダクション直結レッスン期間中にもデビューのチャンス」という言葉から、技術はもちろん、チャンスを掴むための強い意欲と準備ができている人材を求めていることが分かります。
- 逆質問で意欲を測っているのも、この「前のめりな姿勢」を重視しているためです。
基礎を徹底的に学ぶ「真面目さ」と「レジリエンス(立ち直る力)」
- 「チャンスはそこに」「何事も基礎が大切 演技指導等では基礎を徹底的に指導」と明記されている通り、プロになるための土台作りに真摯に取り組める真面目さが必要です。
- ただし、オーディションの傾向から「下手でも良いから全力で」という点は、失敗を恐れずに挑戦し、指摘されてもへこたれない精神的な強さ、すなわちレジリエンスも重視していることが伺えます。
個性を活かした「丁寧な指導」に応えられる「素直さ」
- 「少数精鋭」「1クラス10人以下の少人数制」「一人一人に丁寧な指導」という育成方針は、応募者一人一人の個性(私の場合は理数系やヲタク経験)を見抜き、それを武器に変える指導をすることを示唆しています。
- 応募者は、この丁寧な指導に応える「素直さ」や「成長意欲」が求められます。自分の個性を否定せず、どう仕事に繋がるか探求する姿勢が必要です。
この声優事務所・声優養成所に合格する為に必要なことは何か?
普遍的なテクニック論ではなく、この事務所特有の情報に基づいて、合格に必要な要素を導き出します。
経験(個性)と声優活動の「接続点」を言語化する力
- オーディションで「何を考えて台詞を読んだか」「これまでの人生」を深く質問されることから、自分の過去の経験が、どのように声優という仕事に活きるのかを論理的かつ情熱的に説明できることが最重要です。
- 例:「機械工学科で学んだ論理的思考力は、台本の構造を分析する力に活かせる」「アイドルの現場で培った熱狂的な『推しへの愛』は、キャラクターを愛し、ファンに届ける情熱に繋がる」など
芸能人としての「度胸」と「前のめりな姿勢」
- 「下手でも良いから全力で振り抜く」「遠慮や躊躇をしない」という指摘は、タレントとして人前に立つ際の「圧倒的な度胸」を求めている証拠です。
- 技術や完成度よりも、「この子は売れるために何でもやる」という強い意志と、「恥をかくことを恐れない」プロ意識を評価されます。
事務所への「リサーチ」と「貢献意欲」
- 「社長への質問タイム」は、ただ聞くだけでなく、**「貴社でどう活躍したいか」**を間接的にアピールする場です。
- 事務所が注力している分野(例:アイドル声優育成、ナレーション系)への関心や、そこでの自分の将来像について質問できると、入所後の具体的なイメージを持ってオーディションに臨んでいると評価されます。
声優を目指している人および受験する人へのアドバイス
このオーディションは、
「あなたは何者で、これからどうなりたいのか」
を突きつけられる審査です。
最高の準備をして、あとは「自分」を出し切るだけ
- 書類を軽視しない: 審査では志望動機を話す機会がなかったとしても、書類は社長の「目につく部分」です。特に趣味、特技、志望動機、自己PRは、質問されることを想定して、「理数系なのにアイドルヲタク」のようなギャップやフックになる要素を盛り込みましょう。
- 「理詰めの情熱」を準備する: 感情論だけでなく、自分の個性(例えば「機械工学科卒」のような理詰めの経験)と声優への情熱がどう結びつくのか、社長が納得する論理で説明できるように準備してください。
- 審査員も人間: 社長がオーディション前に自らの考えをアピールしていたように、この事務所は「熱い想い」を重視します。「この人に着いていきたい」と思わせるような、飾らないあなたの人間的な魅力と、プロフェッショナルとしての覚悟を見せてください。
あなたの挑戦が実を結ぶよう、心から応援しています!


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